4.3.3.3 乗車時のシミュレーション結果に対する考察 (1) 図4.3.2−3と図4.3.2−4を比較すると、n人乗車する場合の所要時間と、m人乗車する場合のn(n≦m)人目が乗車するまでの所要時間が等しいことがわかる。本シミュレーションでは乗客は運続的に発生すると仮定した事による。実際には乗客の発生間隔が乗車所要時間に大きく影響すると考えられる。図4.3.2−3のシミュレーション結果は乗車人数と最小乗車所要時間の関係を表している。 (2) 図4.3.2−3より、乗車人数と最小乗車所要時間の関係は一次式で近似可能である。(理論的には、乗車に従って車内混雑度が高くなり、乗車速度(流量)が低下してくるため乗客数の二次式となると推定できるが、一次式で十分近似できる範囲である。) シミュレーション結果に基づき、乗車開始時の車内混雑度毎に、乗車人数(m)と乗車所要時間の関係を一次式で近似すると、 乗車開始時の車内混雑度が100%→乗車所要時間=1.1084*m 乗車開始時の車内混雑度が150%→乗車所要時間=1.1468*m 乗車開始時の車内混雑度が180%→乗車所要時間=1.2785*m 乗車開始時の車内混雑度が200%→乗車所要時間=1.7611*m の近似式が得られる。。なお、降車シミュレーションの場合と同様、近似式の係数は前提条件等により異なるので、本報告では、以下の映像データに基づいて近似式を算出することにする。 (3) 図4.3.2−5より、混雑度と流量の関係では乗車人数による差は非常に少なく、マクロモデルで用いた前提条件と一致していることがわかる。
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